自民党横浜市連が旧統一教会系「国際勝共連合」県本部代表を永年継続表彰 党員10年「辞めろと言えない」:東京新聞 TOKYO Web

自民党横浜市連が旧統一教会系「国際勝共連合」県本部代表を永年継続表彰 党員10年「辞めろと言えない」:東京新聞 TOKYO Web

世界平和統一家庭連合の本部

 自民党横浜市支部連合会(市連)が6月、世界平和統一家庭連合(旧統一教会)関連の政治団体「国際勝共連合」の神奈川県本部代表の男性に、自民党員を10年間続けているとして「永年継続表彰」をしていたことが分かった。自民党は教団と組織的な関係はないとしているが、深いつながりの一端が浮かんだ。(志村彰太、米田怜央、森田真奈子)

 表彰は6月6日の市連大会の際に行われ、男性の名前は配布された冊子の表彰者一覧に掲載された。市連によると、一般党員は入党から10年ごとに全員が表彰され、山下正人幹事長(横浜市議)は「一人一人の背景を調べておらず、男性を特別扱いしているわけではない」と説明する。

 男性が入党した経緯は不明。男性を巡っては今月19日の参院予算委員会で、教団との接点が相次いで発覚し24日に辞任した山際大志郎・前経済再生相が、自身の支援者であると答弁した。県内の自民地方議員は「市連と勝共連合をつなぐ窓口的役割を担っている」と証言する。

 また、男性は2018年、自民党が法制化を目指す「家庭教育支援法」を巡り、県内の自民地方議員に制定を求める意見書案の提出を働きかけていたことが判明している。

 霊感商法被害救済担当弁護士連絡会事務局長の渡辺博弁護士は表彰について、「旧統一教会と自民党は一体だと言っているようなもので、教団にお墨付きを与える」と批判する。

 市連は「一般党員に思想信条を聞くのはプライバシーの侵害になる。離党勧告や除名の対象は議員を想定しており、一般党員に辞めろとは言えない」(山下幹事長)とするが、渡辺弁護士は「党本部として、反社会的な活動をしている団体の関係者だと判明したら、党籍を剥奪するという方針を示すべきだ」と述べた。