デザイン・工芸・食・テクノロジーを楽しむ 11月の注目展示10 選 | Webマガジン「AXIS」

この記事は、毎月各地で開催される、アート・工芸・食・テクノロジーの展示や見本市の中から、編集部が気になる10個のイベントをまとめてお届けする。

・柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

今、「民藝」に注目が集まっている。「暮らし」を豊かにデザインすることに人々の関心が向かっている中、この展覧会は、柳宗悦の没後60年、時代とともに変化し続けた民藝の試みを俯瞰的な視点からとらえなおす。柳らが蒐集した暮らしの道具類や民画、出版物や写真など450点超の作品と資料を展示し、民藝の歴史的な変化と社会の関係、柳宗悦のデザイン・編集手法を紐解く。

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▲ポスタービジュアル (《羽広鉄瓶》 羽前山形 (山形県) 1934年頃 日本民藝館)

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▲《藁沓(わらぐつ)》 山形県 1940年頃 日本民藝館

柳宗悦没後60年記念展「民藝の100年」

会期
2021年10月26日(火)~2022年2月13日(日) ※会期中一部展示替えあり
開館時間:10:00~17:00(金・土曜日は20:00まで)
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日[ただし2022年1月10日は開館]、年末年始[12月28日(火)~ 2022年1月1日(土・祝)]、1月11日(火)
会場
東京国立近代美術館
入場料
チケットの詳細・購入方法は特設ページをご確認ください。
詳細
https://mingei100.jp

・ムーミン コミックス展

同展は、ムーミン童話の世界をコミカルに、時に社会風刺のエッセンスを加え、漫画という形式で表現したムーミンコミックス。今回の展示では、ムーミン童話の原作者トーベ・ヤンソンと弟のラルス・ヤンソンにより、1954年から1975年まで英イブニング・ニューズ紙で連載された、日本初公開となる原画やスケッチなど約280点を展示。キャラクター設定画や習作、原画など貴重な資料を通じて、全世界で愛され続けているムーミンの奥深くも豊かな世界が楽しめる。

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▲©Moomin Characters™

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▲トーベ・ヤンソン
「まいごの火星人」スケッチ A(1957 年)
©Moomin Characters™

上田薫とリアルな絵画

日本におけるスーパーリアリズムの第一人者である画家・上田薫(1928~ )の仕事を振り返る展覧会。1970年代に発表した「なま玉子」シリーズをはじめ、スプーンですくいとられたアイスクリームなど身近なものの一瞬の姿をとらえてリアルに表現する作品によって、高く評価されてきた。同展では、半世紀を超える上田の表現の軌跡をたどると共に、現代の作家によるリアルな絵画表現をあわせて紹介する。多彩な作品を通して、「リアル」をめぐる絵画表現を堪能できるだろう。

▲上田薫 「なま玉子 B」 1976年、東京都現代美術館蔵

▲上田薫「玉子にスプーン B」1987年、茨城県近代美術館蔵

▲上田薫 「あわD」 1979年、個人蔵

・武蔵野3万年のレシピ

「食」をテーマにした同展では、武蔵野ギャラリー・武蔵野回廊を舞台に、3万年を超える武蔵野の歴史的背景が作りあげた「食」に関する地域の文化財を展示する。武蔵野を丸ごと味わうための7つのレシピとレシピにまつわる資料を公開する。また、展示会では、武蔵野土偶が刻み込まれた植物像の謎が解き明かされる。

▲縄文時代の復元料理・トチノキの実、オニグルミのクッキー、ヤブツルアズキのお汁粉、ジビエ

武蔵野3万年のレシピ

会期
2021年11月3日(水・祝)~2022年2月13日(日)
休館日:第1・3・5火曜日
会場
角川武蔵野ミュージアム
入場料
有料スペースがある
詳細
https://kadcul.com/event/49

・アートウィーク東京

東京の「いま」をアートで感じさせるイベント。東京という都市の文脈に息づく現代アートを世界に向けて発信するためのこのプロジェクトは、都内50のギャラリーと美術館が集い協働する、かつてない規模のアートイベントが実現する。さらに、4つのルートで会場をつなぎ、アートを乗せて走る「アートバス」に乗って、50のアートスポットへ手軽にアクセスできる。東京のアートとカルチャーを体感しながら、現代アートの見方や最新のアート・トピックを収集できるイベントだ。

▲50の美術館とギャラリーを結ぶ4つのルート。ルートごとに異なる作品をのせた「アートバス」が毎日巡回

・語りの複数性

物事を受け取り表現する方法は、ひとつではない。この展示会は、さまざまな形態で「語り」を表現する作品を通し、訪れる人の想像する力を借りて、鑑賞することがそれぞれの独自の体験として立ち上がる場をつくる。展示会の特徴としては、8名の作家による写真、絵画、模型、描譜、映像、音といったさまざまな形態の作品は、全体像を把握するための情報が予めないところだ。さらに、建築家・中山英之が今回の展示空間の会場構成を手がける。

▲「語りの複数性」会場風景 撮影:木奥惠三

・END展 死×テクノロジー×未来=?

「死」をテーマとしたさまざまな問いを来場者に投げかけるこの展覧会は、研究プロジェクト「HITE-Media」が主催する、「死」からテクノロジーと社会の未来を問うイベントだ。描き下ろしの短編マンガ、HITE-Mediaが選び抜いたマンガ作品の1コマや、気鋭のアーティストたちの作品が展示される。「死」を切り口に、これからのテクノロジーや社会変化と人間の関係を参加者とともに考える場となる。

▲諸星大二郎「すべてここから生まれ ここへ還って行く」 ©Daijiro Morohoshi 2021

INAXライブミュージアム企画展「壮観!ナゴヤ・モザイク壁画時代」

高度経済成長期、名古屋とその周辺ではモザイク壁画による装飾文化が華ひらいた。その17事例を撮り下ろした写真のほか、中部日本ビルディング(旧中日ビル)の天井画(部分)など、実資料とともに紹介する企画展だ。どれも素材の表情、巧みな色使い、密度の高い手仕事に目を見張ることができる。名古屋の魅力のひとつである、豊かなモザイク壁画の世界を堪能できるでしょう。

▲愛知県庁西庁舎/《大樹》または《広がる愛知》原画:矢橋六郎、
1964 年、撮影:益永研司

▲旧ホテルナゴヤキャッスル/《昼と夜の対話》( 当館収蔵 部分) 脇田和、 1969年、
W100 ×H130cm、撮影:益永研司

INAXライブミュージアム企画展「壮観!ナゴヤ・モザイク壁画時代」

会期
2021年11月6日(土)~2022年3月22日(火)
休館日:水曜日(祝日の場合は開館)、年末年始
会場
INAXライブミュージアム「土・どろんこ館」企画展示室
入場料
一般:700円、高・大学生: 500円、小・中学生: 250円
詳細
https://livingculture.lixil.com/topics/ilm/clayworks/exhibition/nagoyamosaic/

・オープン・スペース 2021 ニュー・フラットランド

同展は,メディア・アート作品をはじめ、現代のメディア環境における多様な表現をとりあげる展覧会だ。現代のテクノロジー環境を、新たな認識を生み出す可能性を持った新しい「フラットランド」と考え、閉ざされた次元を超えた世界を想像させるさまざまな表現を展示している。さらに、ICCの映像アーカイヴ「HIVE」(ハイヴ)では、1997年の開館以後開催されてきた活動、NTTの研究所と教育機関との連携プロジェクトも視聴できる。

オープン・スペース 2021 ニュー・フラットランド

会期
2021年10月30日(土)~2022年2月27日(日)
休館日:月曜日(月曜日が祝日もしくは振替休日の場合翌日),年末年始(12/27–1/4),保守点検日(2/13)
リアル会場
NTTインターコミュニケーション・センター [ICC] ギャラリーBほか、およびオンライン
入場料
無料
詳細
https://hyper.ntticc.or.jp/openspace2021/

・燕三条 工場の祭典

かつて研磨機を製造していた工場跡を舞台に、燕三条で生まれた製品と燕三条の歴史文化、「燕三条 工場の祭典」の歩みを紹介する展示会。職人の技術が宿る製品とともに材料や器具を展示する。さらに、今年は、これまで国内外を巡ってきた展覧会を初めて地元・燕三条で開催する。地域の住民とともに、燕三条のものづくりの力や歴史をあらためて見直し、次なる時代に繋げていく機会となるイベントになるだろう。

燕三条 工場の祭典

会期
2021年11月5日(金)~11月21日(日) 火曜日休館
※事前登録制
リアル会場
新潟県三条市西大崎1-1-18(旧 野水機械製作所 工場)
詳細
https://kouba-fes.jp/2021museum/

イベントの入場の際、各会場での注意事項を設けているが多々あるため、各イベントのWEBサイトにて事前にご確認ください。新型コロナウイルス感染防止の対策を行なった上で、気になるイベントがあったら、ぜひ訪ねてみるのはどうでしょうか。End

「AXIS」編集部(あくしす・へんしゅうぶ)

Webマガジン「AXIS」の編集チーム。
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